

オーストラリアプログラム

レポート
REPORTTAP 留学中の学生による
特派員レポート
1.留学前半の終了
四月に入り留学生活の前半の英語の授業が11日に終了した。英語の授業は月曜日から木曜日は9時から15時15分まで、金曜は9時から12時半まであったので朝から朝食を済ませ金曜以外は昼食も準備していたのでかなり疲れる生活だった。14日からは後半の授業になり、私の場合は月曜日と水曜日は午後3時間、火曜日は午前3時間だけになったのでとても楽になった。木・金曜日の授業は無く休みである。また、日が短くなり暑さが減り涼しくなって、もはや夜は寒いことが増えてきた。寝るときは長袖を着てヒーターを使うことがある。
食生活としては、Colesのアジア売り場に日本製の「GOLDEN CURRY」があったので野菜とひき肉を使ってカレーを作った。煮込む時間を調節するのが楽しかった。また、カレーの食材で肉じゃがを作った。砂糖、醤油、みりんは買っていなかったが3月に買った「牛丼のたれ」にこれら3つの調味料が混ざっていたので混ぜて作ったらとてもおいしくできた。牛丼のたれはとても便利であると分かった。先日は授業の帰りに不二マートで焼きそば、麻婆豆腐の素、豆腐、牛丼のたれを購入しこの日は焼きそばを作った。久しぶりに食べることができてうれしかったので、不二マートでこれからも買うことが増えるであろう。そして、作り置きはとても便利であると分かった。
交換言語パートナーとの交流では、4月6日にパートナーの友人及びその都市大生のパートナーで20人ほどの規模でゲームセンターとゴルフをした。話せる人が一気に増えてとても面白かった。その後も集まる機会があり、日本語を学んでいる生徒は同年代ばかりではなかった。ただ、日本と違うなと感じたところは、歳の差があっても敬語や極端な気遣いがなく、彼らは同じ学生であるという立場で話し方やノリで楽しんでいたということだ。私は敬語を上手に使うのが苦手なので英語圏のこのような文化もいいなとおもった。
最初書いたように授業時間が大幅に減り自由な時間が増えた。かつてTAPに参加した鉄道研究部の先輩からThornlieの鉄道建設の進捗状況を見に行ってほしいと頼まれたので現地に出向きその帰りに一風堂に行った。久しぶりのとんこつラーメンで感動したが18ドル、餃子は超小さく12ドルもしてラーメンと餃子で3000円相当した。また先日の授業は街散策でありその帰りにPerth市内にあるとんかつ屋に入った。19ドルのとんかつ定食はとても味が濃い大きな肉でボリュームがあり満足した。部屋にいる時間も増えたので都市大のVPNを繋ぎNHK+で朝ドラ「あんぱん」、大河ドラマを見ており毎日、毎週の楽しみになっている。また、JR東日本トレインシミュレータを購入し、たまに運転している。そしてピアノを弾く時間も増えた。
2.セメスターブレイクでの七泊八日、波乱万丈な一人旅の記録
1)旅行計画と準備
今回は初めての海外での旅行であった。旅程を作るにあたって、前回のレポートで記載したように4月25日から26日は旅行の最後に寝台列車に乗ることになっていたのでその2日を基準に行ってみたかったシドニー、ケアンズのキュランダなどを組み入れていつ旅行を始めるかを決めるのにとても時間がかかった。結論から言うと大まかな宿泊先としては、メルボルン空港で一泊、シドニーで二泊、ケアンズで三泊、ブリスベンまでの寝台列車で一泊の合計七泊八日になった。旅行計画の話に遡るが日本で買った「るるぶ情報誌」から行きたいところを書き出してスカイスキャナーで航空機を調べたりしていたら19日から行くことになった。3月末にスカイスキャナーで航空券を調べた際、帰りのブリスベンからパースの値段が私の乗る日だけ五万円を超えており、他の日とは一万円以上の差額があったので一週間買わずに価格変動を見ていたら四万円台前半を行き来するようになった。ただ、失敗したのは往路のシドニー行きの便とシドニー発ケアンズ行きの便については旅行二週間ほど前まで放置していたら段々と値段が上がるうえに時間的に使いやすい便が満席で表示されず、安いものを選ぶとそれは極端に早朝、長時間のトランジットなどと時間的に不便なものがでてきた。ブリスベンからパースの便は見始めたころよりも安く買えたがほかの便については一か月前から見ておけばよかったと後悔している。ただスカイスキャナーのお住まいの地域をアラブ首長国連邦にて通貨は日本円にして見比べたところ日本かオーストラリアの設定よりも数千円安くなったので良かった。VPNをトルコにして再検索してみたが現在スカイスキャナーではVPN対策が講じられているみたいで値段は変わらなかったので帰りの航空券をアラブ首長国連邦に設定して、インドが経営する旅行会社「MakeMyTrip」で買ったところ、その後深夜にその旅行会社の画像をつけた個人アカウントから「銀行への確認のため、パスポートのコピー、CVVを隠したクレジットカードのスキャン、予約メールを送れ」などと不審なメールが来たので「なんで旅行会社が旅客の銀行に問い合わせるのだ?」と思いすぐには返さずに、空港の下見と荷物の計量も併せてメールについてヴァージン・オーストラリア航空のカウンターで問い合わせたところ「このメールは怪しいメールだろうから答えなくて良い、あなたは正しい予約ができている、Ticketをプリントしてあげる」と調べて答えてくれたのでこのメールはフェイクメールであると確信した。空港での荷物計測は、一眼レフカメラが二キロあるので空港へ二回通い調整及び計測した。スーツケースを持っていくと移動する際は楽だがLCCの航空券が高くなるうえ、預けるためにさらに早めに空港へ着かなければならないので7キロ制限の持ち込み手荷物で何とか収めることにした。旅行にはカメラの写真を取り込むためパソコンが必要なうえ長期間分の着替えも入れたのでカメラも含めて10キロ近くなってしまった。そこでなるべく厚着をして、モバイルバッテリー、パソコンとスマホの充電器、イヤホンなど入れられるものはポケットに入れて、カメラは重いほうの望遠レンズに交換して首にぶら下げることでなんとか7キロに抑えることに成功した。また、ホテル、シドニーからケアンズの航空券、グリーン島のツアーは比較的安く買える「Agoda」で購入した。旅行開始一週間前にクレジットカードの利用限度額を上げなければならないと気付いたので申請したところ審査に落ちたので、もう一枚のカード会社に国際電話をして具体的に旅行でいくら使うかを伝えたところ、出発前日であった翌日に無事追加で10万円上げることができた。旅行をするまでには荷物、カードの管理、旅程管理など十分に準備することを推奨する。
2)旅行初日、不安なメルボルン空港泊経由でシドニーへ〔04/19〕
この日は涼しく晴れていた。着替えや他の荷物を詰め込み14時25分の航空機に間に合うように13時15分頃に空港に着いた。先ほど述べたように荷物の重量が7キロを超えないように厚着をしてポケットに入れられるものは詰めてチェックインをした。ところがセキュリティチェックと搭乗直前の対応でも荷物を量られるタイミングが無く通過できてしまった。
旅行中この日が一番の大きな壁であり、私はパースからシドニーへ直行便で行きたかったが購入が遅れたため、一番安いメルボルン空港での夜中のトランジットをして翌朝シドニーへ着く往路となってしまった。不安を半分くらい抱えて14時25分のメルボルン行きに搭乗。途中メルボルンまでに二回ドリンクとチョコレートのサービスがあり、ジェットスターと価格帯は同じであるのにこのサービスには驚いた。19時55分にメルボルンに着き、夜ご飯は空港内のマクドナルドで食べた。さて、次は6時のシドニー行きに乗るまでどこで夜を過ごすか空港内を散策した。フードコートから搭乗口へ向かう通路の初めに長いソファーがあり6個あり4人が横になって寝ていたので使われていない2つのソファーで寝ることにした。周りの人はリュックサックを枕にして熟睡している人もいたが、帽子で視界を暗くしたり上着で羽織ったりしたが全く眠れなかった。
3)無事シドニーへ到着〔04/20〕
目を閉じてもずっと物音が聞こえて、少し眠れた時間はわずか30分程度だった。幸いなことに貴重品は取られなかった。5時ごろに起きて搭乗口へ向かい搭乗まで椅子で時間を過ごした。想像以上に疲れたので空港泊はもうやらない。6時に出発し朝焼けを空の上から眺めながらわずか1時間20分ほどのフライトでシドニーに到着。疲れていたのでしばらくベンチで休み、夜までの行程を決めた。オペラハウスに行くことにしたがその前に荷物が重いのでホテルに荷物を置きに行くことにした。ホテルはシドニーセントラル駅から徒歩5分ほどの近さである。空港からセントラル駅までは電車で行った。翌日はブルーマウンテンに電車で行くことにしていたのでシドニーエリアでの交通系ICカード「opal」を使うことにした。空港からセントラルなどの市街地にはゆっくりとしたスピードで10分ほどしかかからないのに20ドルもかかった。これはかなり高い。ただ驚いたのはシドニーエリアの普通列車はオール2階建てであり、車内は転換クロスシートでとても面白かった。ホテルに向かい荷物を置きオペラハウス方面に向かった。ホテルから1分ほど歩いたところから路面電車に乗り最寄りのサーキュラーキー駅で降りた。シドニー市街地では路面電車が高頻度で運転され、ホームが道路の色と変わらなく車の量もそこまで多くないので列車が来ると道路を横切ってホームへ走る人の姿があった。日本の路面電車よりさらに人との距離感が短いなと感じた。オペラハウスへ入る前に、「るるぶ」で見つけた「パンケーキ・オン・ザ・ロックス」で朝食兼昼食にすることにした。チョコレートのパンケーキにいちごとクリームとチョコレートアイスが乗っていてとても甘くて疲れが取れた。その後10分ほど歩きオペラハウスに到着、日本語ツアーを申し込み12時から参加した。参加したほかのメンバーは、私のようなオーストラリアに日本から留学しに来た大学生が四人いた。中に入ると長い階段があり、外側のガラスは夜に景気が反射しないように斜めに設置されていると案内された。驚いたのはホール外側の屋根や壁と、ホールの建物が全く別の建物として作られているため接触箇所が無いということだ。ホールへの入り口の絨毯は紫色で格式の高さを放つ。今回はタイミングが良かったのでコンサートホールに入ることができた。この日はコンサートが無く舞台は見られないかなと思っていたがツアーで見ることができたので良かった。ツアーを終えて休憩に室内のソファーで休んでいたら空港泊の疲れで一時間ほど寝てしまった。その後荷物をさらに軽くしたかったので再びホテルに戻りチェックインを済まして荷物を置き次は入場無料のオーストラリア博物館へ行った。恐竜の実物大模型や動物の剝製がありまるで東京都の上野にある国立科学博物館のようだった。博物館の後はハーバーブリッジを渡りたかったので地下鉄で川を潜り抜けて徒歩で戻ってくることにした。地下鉄は新しく開業した路線のようでとても地下深く、ホームには床から天井まで仕切るフルスクリーンホームドアが設置されており東京メトロ南北線を思わせた。最も驚いたのは運転士がいなくて自動運転であったことだ。先頭からは窓ガラス一枚で初めて地下鉄の前面展望をすることができとても新鮮で2ドル以上の満足感を得られた。駅からしばらく歩きハーバーブリッジに着いた。この橋は全長1149mもありとても長い。段々と日が暮れたので暗くなるまで待ち、オペラハウスが明かりで照らされたのでカメラでバルブ撮影をした。かなりきれいに撮ることができた。また、インド人の観光客に声をかけ写真を撮ってもらったら、一緒に撮ろうと言われお互いのスマホでツーショットも撮った。とても話しやすかった。その後二階建て電車でホテル近くへ戻り、ハングリージャックスで夕食を済ませた。今回シドニーで二泊したホテルは「Space Q Capsule Hotel」というカプセルホテルに泊まった。二泊で9700円であったこととセントラル駅から徒歩5分程度だったので選んだ。初めてのカプセルホテルでカプセルの中に入ってしまえば楽なのだが、トイレとシャワーは狭すぎる、シャワーはどこで靴を脱げばよいのかわからないという清潔感の欠陥で寝るとき以外は大変であった。サンダルを持ってくればよかったと後悔している。シャワーを浴びた後寝た。
4)ダブルデッカーでブルーマウンテンへ〔04/21〕
この日はブルーマウンテンに行く前に、朝オペラハウスとハーバーブリッジを一緒に撮りたかったのでFleet Stepsという景勝地へ行くはずだったが無事寝坊した。11時くらいに起きて結局この景勝地を軽く散策すべく歩いて向かったが、仮設のイベント会場を作っており景色に被ってしまうため写真は撮れなかった。すぐに来るバスで市街地へ戻りSushi-Hubで寿司を買ってブルーマウンテンに向かおうとしたら、寿司の購入時クレジットカードがないことに気づく。慌てたが、この日の8時頃目が覚めた時、ホテルの自販機でコーラを買ったことを思い出した。買った後二度寝したが、寝る時に来ていた体育着のポケットに入れっぱなしなのではないかと思い急ぎホテルへ戻った。ホテルに放置した体育着のズボンのポケットを見るとカードがあった。「あった、あった」と思い安心した。無くしたことに気づいた場所からホテルまでは徒歩7分ほどと近い距離であったうえブルーマウンテンに出かける前であったので救われた。気を取り戻してブルーマウンテンに向かうべくShushi-Hubで寿司を買い急いでセントラル駅へ。毎時一本の列車なので乗り遅れはしたくない。駅員にブルーマウンテンに行きたいことを伝え、9番線ですよと案内され発車3分前にホームへ。ホームには、列車側面にコルゲートが入り貫禄のあるダブルデッカー車両が止まっていた。急ぎホーム端から撮影し、車内に入り二階席に座った。座席は柔らかい転換クロスシート、固定窓でとても静かな快適な車内だった。中学卒業時同時に引退したJR東日本の215系の雰囲気を感じられた。13時27分に発車するとしばらくは市街地を走る。ブルーマウンテン線は日本でいう上野東京ラインのような中・長距離列車なので、市街地の小さな駅は横目に通過し遠近分離を体感することができ楽しかった。そのなかで京浜東北線のような近距離電車との並走・追い抜きも楽しめた。車内ではShushi-Hubで買った寿司を駅弁のように広げて食べた。久しぶりの寿司とおーいお茶を楽しめた。山間部に入り一駅ずつ停まり、セントラル駅から二時間ほどでカトゥーンバ駅に到着。標高が高いので涼しいよりも寒く感じた。念のため持ってきた上着二枚を着てちょうどよかった。駅からブルーマウンテンは歩いて30分ほどなので行きは歩くことにした。あまりにも店や家があり、車が通るので本当に事前に調べた風景はあるのだろうかと思いながら向かった。到着して展望台に向かうとそこはいきなり山並みの壮観な俯瞰風景が広がっていた。柵から見下ろすと崖になっていて怖かった。他の観光客に写真を撮ってもらい散策道をあるきアトラクション方面へ。今回は寝坊したうえ時間合わなかったのでアトラクションは乗らなかった。散策を終えてバス停からバスに乗り10分ほどで駅へ。あたりはもう暗くなっており列車入線時に地下鉄構図で撮影し、一階席に座った。市街地までは山間部で真っ暗だった。市街地に入り快走するかと思いきや前の列車が何かしらのトラブルで遅れておりひたすら詰まったまま20分以上遅れてセントラル駅に到着。駅にはたくさんの列車が止まっていたのでしばらく観察していた。寝台列車と思われるものも停車しておりホームの端まで歩き見学した。長距離列車が一堂に集まる頭端式ホームは見事な光景であり流石オーストラリアのターミナル駅であった。この日の夜はホテルから30メートルほどのケンタッキーで済ました。なお、翌日は早起きなのでシャワーを早めに済まして寝た。
5)早朝からケアンズへ、ケアンズ水族館に訪問〔04/22〕
この日は寝坊ができない、4時起きだ。6時10分のケアンズ行きの航空券を取ったので5時までには空港に着かねばならなかった。4時に起き4時半前にホテルを出発し一本電車に乗り遅れたが15分後の電車で空港へ。羽田空港に早朝4時台に空港に着くことができる電車は無いためこの運行ダイヤには驚いた。ホテルからセントラル駅まで徒歩5分、空港駅まで10分の乗車という近さは早朝の中とても助かった。5時に空港駅に着き、自動チェックイン機で搭乗券を引き取り無事間に合った。今回は初めてのジェットスター航空だ。背もたれに枕が無かったので快適な姿勢を作れなかった。9時前にケアンズ空港に着き体が疲れていたので空港内の喫茶店でココアとキッズパンケーキを食べた。2時間ほど休み、ケアンズ水族館へ行くことにした。空港の外に出ると物凄く暑かった、長袖の上着を脱ぎリュックがさらに大きくなった。ケアンズは鉄道が発達しておらず市内へはタクシーか25ドルのマイクロバスに乗ることになる。水族館に行きたいとバスカウンターで伝えたら水族館前で降ろしてくれた。入場料は46ドルとお高め。解説の文はかなり難しくて翻訳しても理解できないものがあった。最も大きな水槽では係員の二人がホースを使って清掃しておりレアな光景を目の当たりにした。自撮りしたら二人ともカメラ目線でピースして写ってくれたので面白い写真が撮れた。見学後はアカシアコートホテルに宿泊。チェックインの際、あなたは朝食が無料と言われた。「え?!」と驚いた。なぜならアゴダで予約した際22ドル高い朝食付きプランではなく朝食無しのプランを申し込んだからだ。なぜ私は無料なのかスタッフに聞いたが、笑いながらわからないと言われた。部屋に入ると異様に広く、一人で使うのに一番端の三人使える部屋であった。それまで、空港泊、カプセルホテルと過酷な宿泊をしてきたので安心安全のプライベート空間を得ることができてとてつもなく豪華に感じた。部屋からは道路を挟み海岸沿いの散策道がありせっかくなので少し休んだ後ランニングをした。ランニングをした後はホテル内にある中華食堂で夕食を済ませ、シャワーを浴びとても快適な睡眠となるはずであった。
6)早朝からサイレンで起床、グリーン島でシュノーケリング〔04/23〕
広い部屋でゆったり寝ていたら午前3時50分ごろ、「emergency, emergency now」のサイレンで起こされた。Murdoch大学の寮のサイレンと全く同じ音源だったので一瞬寮で自分が何かやらかしたかと思ったが、ホテルだと気付き玄関を恐る恐る開けると廊下も音が鳴り響いていて宿泊者が皆避難しているところだった。早く降りようと隣の宿泊者に言われてホテルからでた。しばらくすると消防車が到着したが、結局火災等何もなかったようで部屋に戻った。旅行中にサイレンで起こされたのは初めてだった。二度寝して起きたら所定より一時間寝坊し8時半に起きた。朝食が9時までなので急いで降りた。バイキング形式でポテトとジュースがとても美味しかった。無料扱いなので昼食を食べなくてもいいくらいまで食べた。グリーン島行きのフェリーは10時半出航で荷物が重くホテルから少し遠いのでタクシーをホテルのスタッフに呼んでもらって乗船場へ向かった。チケットを引き換え乗船。出航までの時間に船内で紅茶、コーヒー、お菓子のサービスがあった。このサービスには驚いた。屋外の先頭座席が一人分座れるほど空いていたので声をかけて着席。ケアンズの港からグリーン島まではおよそ45分なのだがかなりの距離があり、自転車NAVITIMEで速度を見ると50km/hほどでており速かった。とても風が強く帽子を押さえていた。グリーン島に着いた。乗船中にも見て感じたがかなり小さい島で15ヘクタールだそう。端から端の長辺でみても1kmない。今回申し込んだツアーはシュノーケリングかグラスボトムボートの選択だが晴れているし初めてだったのでシュノーケリングをした。レンタル施設に向かいウェットスーツとライフジャケットに着替えた。ロッカーに荷物を預けて海岸に向かったが、この時もサンダルを持っていればよかったと後悔している。道具を着用し海水へ突入。水泳がとても苦手だがライフジャケットで勝手に浮き上がるのでとても前進しやすかった。入水からわずか20m弱で魚が泳いでいるのが間近で見られた。これほどの海岸からの近さでも魚がたくさんいるのかと驚いた。泳いでいるときは水族館の水槽を泳いでいるみたいだった。慣れないのでたまに水が道具に入ってしまい付け直しをした。一番奥で泳いでいる人のほうへ向かってみると、なんとウミガメが泳いでおり驚いた。隣で追いかけている人は防水カメラを持っており撮りながら追っていた。カメを見られるとは思っていなかったのでこの日の一番の思い出になった。昼食は朝食をたくさん食べたので食べずに、シュノーケリングを終えて着替えた後は16時半のフェリーまでウオーキングした。帰りの船に乗り、グリーン島を去ると島が段々と小さく見えてケアンズに着くまでにはもう見えなかった。ホテルが降り場から徒歩7分ほどと近くチェックインをした。今回の二泊は「Hides Hotel Cairns」でかなり古いホテルだった。市街地にあり駅へのアクセスもよかった。翌朝の朝食券は10ドルで購入した。夜は近くの日本食屋でカツカレーを食べて部屋に戻り濡れた靴を個体石鹸で洗って乾燥機で乾かした。吸水させるためトイレットペーパーを靴の中に詰め込んで就寝。
7)寝坊からの迫られた選択、キュランダ村へ〔04/24〕
起きると9時40分ごろだった。寝坊した。朝食が9時までだったのと、キュランダ行きの最終列車がケアンズ9時半発なのでかなりやらかした。幸いなことに全くもってツアーや列車は予約していなかったのでこの時点で損失額は発生していない。とりあえずやっているはずがない朝食会場へ走ると、一人の係の人が片づけをしていた。寝坊してとりあえず行ってみたことをこの係の人に話すと当然ながらどうしようもできないと回答された。「ほんと勝手なんですけど、パンだけもらうことできますか?」と伝えたら、「持ってきます?部屋に持って行っていいですよ、飲み物は何にしますか?」と言われて裏でパン5種7つとオレンジジュースを用意してくださり有難く頂戴した。部屋で食べたあと、準備をして遅れているがキュランダへ行くことにした。ケアンズからキュランダへは、バスとケーブルウェイのスカイレールを乗り継ぐか、キュランダ高原鉄道でアクセスできる。10時半頃一様フロントで今からキュランダへ行くことを伝えたらツアーを予約しましょうか?と言われたので行きはスカイレール、帰りは列車で帰りたいと伝えたらホテルを13時半に出て15時半の列車で帰る行程しか空いていないと言われた。ただ今すぐにツアーを予約するか、6分後のスカイレール乗り場行きの路線バスに乗るか迷ったが路線バスに乗ったほうが後々の時間の調節がきき、先に安いお金で現地へ行くことで帰りの列車の空席情報をさらに詳しく知ることができるかもしれないと思ったので「ちょっと考えます」と伝えホテルを去りツアーには申し込まずに個人で行くことにした。バス停へ急ぎ毎時1本のスカイレール乗り場に行けるバスに乗車。少し落ち着いたと思いながら20分がたちカメラの電源をつけると「カードが入っていません」。絶望的だった、前日の夜パソコンに取り込んだ際SDカードを抜き忘れたことを思い出した。そのままキュランダへ行こうか、引き返そうか迷ったがもしも列車に乗れることを考えると引き返してもまだ間に合うと思ったのですぐさま降車ボタンを押してホテルに引き返すことにした。幸いなことに逆方面のバスが7分ほどでやってきて乗り込み再度ホテルに到着、11時半過ぎにまた同じバス停からスカイレール乗り場へ行くバスに何とか間に合った。この時点で寝坊で1時間、忘れ物で1時間と合計2時間の遅れが発生した。山間部に入ったが高速道路のような線形の良い道路では路線バスでありながらバス停の間隔が広くなり90km/hで飛ばしていた。45分ほどたち降りるときの乗客は私一人だけだった。スカイレールの駅はとても空いておりすぐにカウンターで質問できた。帰りは列車で帰りたいと伝えると、「ここで取れる分は満席だけどキュランダ駅で質問したら空いているかもしれない。スカイレールは片道券でどうですか」と言われた。キュランダ駅で買えることを信じて71ドルの片道券でスカイレールに乗車。久しぶりにゴンドラに乗った。海と山が同時に俯瞰で見られて美しかった。途中2回乗り継ぎ、ウオーキングコースが挟まれていて2回目の乗り継ぎでは大きな滝が見えて美しかった。登り切って13時半にキュランダに到着、急ぎ高原鉄道駅に向かった。15時半の空きはありますかと聞くとあったので嬉しかった。窓側の席もお願いしたら最後一席の窓側席のきっぷが買えた。運賃は56.5ドル。寝坊して行きの列車は乗れなかったが帰りはきっぷが取れて乗れたので良かった。昼食のため「キュランダ・ホテル・レストラン」入ったら14時でオーダーが終わってしまったのでさらに進んだところにあったビューレストランでハンバーガーとポテトを食べた。涼しく快適で美味しかった。隣のテーブルでは日本人の家族旅行をしている人たちが座っていて目が合ったので挨拶して少し話した。食べ終わった後、列車発車まで残り30分ほどだったので行けるところまで歩いて散策し駅に戻った。途中大きなマーケットがあり詳しくは見られなかったが多くの店が立ち並んでいた。駅に戻ると今回乗車した列車がいたのだがとてつもない超大編成だった。降りたときに知ったが客車15両、ディーゼル機関車は重連で2両の合計17両編成であった。客車は木製でとても古く、乗車時はホームの高さが低すぎるうえ車両床も高かったので乗降口には車両に付いている階段で入った。博物館の展示車両に乗り込むときはよくやっていたが営業列車での経験は初めてなので嬉しかった。車内には一両に一台ウォーターサーバーがあり自由に水が飲めるサービスには驚いた。車両連結部の貫通路にはホロが付いておらず小さい柵だけで怖かった。発車すると20km/hにもいかない速度でゆっくりと走行、一駅目の途中停車駅では10分ほど停車しホームからは往路のスカイレールから見えた大きな滝が見えた。川を挟んでスカイレールが小さく見え、行きとは反対から同じものを見られて面白かった。さらにゆっくり下りストーニー・クリーク滝と呼ばれる滝の真横を鉄橋を渡りながら通過、滝と鉄橋と車両を同時に撮ることができた。山を抜けて平野に出るところのオメガカーブでは再び他の号車がよく見えた。平野部では線形が良くなり40km/hが速く感じた。キュランダから2時間、ケアンズ駅に到着。車庫に入るのを見届けてホテルへ帰るときに踏切にいたら運のよいことに翌日乗る寝台列車「Sprit of Queensland」の到着に遭遇した。ホームは常に開放しており勝手に入れるのでしばらく外から車内を観察し、豪華な設備がたくさん目に入り「明日は寝坊できないな」と思った。ショッピングセンターを経由してホテルに到着。夕食は外食しようか考えたが朝のパンが5個残っていたうえ寝台列車で食事のサービスがあるのでパンだけ食べて寝た。翌日は朝乗り遅れできないので寝坊しないように目覚まし時計の音量を最大にして寝た。
8)旅行の締めは寝台列車「Sprot of Queensland」でブリスベンへ〔04/25〕
この日は早起き必須だ。ケアンズ駅7時40分発の寝台列車に乗るために6時半に起きた。楽しみと乗り遅れできない緊張のせいか5時半頃から何度か目が覚めて無事6時半に起きられた。7時にホテルを出て15分ほど歩き駅に到着。乗る列車が堂々と止まっていた。今回乗った寝台列車はケアンズ~ブリスベンの1681kmを25時間かけて走破する。この距離は日本でいう大阪~札幌よりも長い。時刻はケアンズを朝7時40分に発車し終点ブリスベンには翌朝9時到着するダイヤであり、早朝から寝台列車に乗るのは違和感があった。日本では新幹線の発達によりかつて走っていた寝台列車は私が小さいころには衰退し、気軽に乗ることのできる寝台列車は今やサンライズエクスプレスのみに。オーストラリアにきて車内サービスや食堂車のあるこの「Sprit of Queensland」という列車を見つけたうえ乗れて、素晴らしい時間を手に入れることができた。運賃は$389.25(38091円)と私は意外と安く感じた。というのも利用した座席はエコノミーシートではなくレールベッドという二つのなかで最上級の設備を利用した。座席は航空機のビジネスクラス並みのどっしりとした座席で夜になると乗務員がベッドメイクをしてくれるうえ、ウェルカムドリンク、三回の食事が運賃に含まれている。かつて大阪札幌を結んでいたトワイライトエクスプレスは、B寝台で安くてもきっぷ代が28000円ほど、それに食堂車を利用するとすれば30000円は超えるので今の時代に日本でできないことが留学中に同レベルの値段で体験できるので高くはないなと感じた。それにブリスベンへの移動手段として成立し、私が趣味として寝台列車に乗りたいという目的も達成されるためどちらの視点も味わえた。
発車まで残り15分ほどあったので座席の上に荷物を置きホームで撮影。その後車内に戻りケアンズ駅を定発。発車するとすぐにウェルカムドリンクのサービスがあり、コーヒーかお茶のどちらにしますかと聞かれコーヒーを選んだ。ミルクと砂糖二つ、マフィンもサービスしてくれた。マフィンはキャラメルの味がして美味しかった。ゆっくりゆっくり市街地を抜けてしばらくすると車庫があり前日乗ったキュランダ高原鉄道の客車が止まっていた。途中停車駅は26駅ありかなりの頻度で停まる。面白かったのはケアンズ駅を過ぎて早速一駅目ではホームが二両分ほどしかなく短すぎるうえ、9両編成のこの列車はホームからはみ出て停車した。加えてレールベッドの号車とエコノミーシートの号車で分けて乗降扱いをしたため一度発車したかと思ったら50mほど進み再度止まったので驚いた。都市大すぐ近くの九品仏駅のドアカットの上を行く芸当だった。このようなドア扱いはこの先何度かあった。ケアンズを朝出て夕方まではスピードが遅かった。遅いときは60km/hほどで直線を走り車に抜かれることが続いた。しばらくして暇になったので端から端まで車内散策した。列車は9両編成で前後の2両は動力車の気動車、前から2両目は荷物車で、乗客が入れる場所は前からレールベッド車の2両、カフェ車両、エコノミーシートの3両の6両分だ。トイレは何か所もあり綺麗だった。シャワールームは2か所ありそのうちの一つはバリアフリートイレの中にあった。エコノミーシートは特急列車や新幹線の普通車の座席と同レベルのリクライニングシートなのだが、背面テーブルのうえに小さいテレビがついていたので驚いた。座席に戻り自分の座席をいろいろと操作してみた。リクライニングとレッグレストはボタンで動かす電動式、読書灯もあった。エコノミーシート二列分を一席分として使っているので足元が広々しておりゆったりと余裕がある。折り畳み式テーブルはひじ掛けから取り出して広げる。棚は航空機のように扉があるタイプだった。この中にタオル、ブランケット、エア枕があった。また座席にはあらかじめペットボトル飲料水、シャワー用のアメニティーセットが置いてあった。11時半に昼食のサービスが始まり二時間前にメニューからマンゴーチキンカレー、ノンアルコールのジンジャービールを選んだので、カフェからワゴンで配膳された。スタッフに写真を私の撮ってもらえるか頼んだら”Sure”と撮ってくださりその後もものすごく丁寧な口調や喋り方で対応してくださったのを覚えている。安心感のある車内で車窓を見ながら食べたカレーがとても美味しかった。昼食後、途中の大きな駅で15分ほど停まるのでホームに降りてみた。25時間も乗り続けるので、停車時間が長い駅では発車時刻に気を付けながら外に出るようにした。列車はさらに南に進み、車窓は山並み続く。途中所々に大きな牧場なのか動物を放し飼いにしているところがあり、線路のすぐ横で馬やヤギがいて面白かった。農地が広大で先が果てしなく、夕方になるにつれ太陽が窓ガラスに差し込み眠くなってきた。昼食後は静かな車内で車窓を眺めていたら1時間半くらいウトウトして寝ていたのを覚えている。その後座っているのが疲れてきたので昼食時に付いていた無料のお茶かコーヒーの無料券を使ってカフェ車両でココアをいただいた。この券面に「complimentary」という単語がありもらったときは割引か無料かどちらかの意味だろうと思いながらGoogle翻訳を使うと無料と訳された。「free」を使わずにcomplimentaryを使っているのを見たのは初めてだった。飲んでいるとき物凄い加速をしていたので速度を調べると140km/hもでていて驚いた。カフェテリアは車両の半分がテーブルと座席、もう半分はキッチンスペースになっている。キッチンスペースによこに細長い通路があり乗客はそこを歩く。売り場には大きな冷蔵庫にお酒や缶、ペットボトルの飲み物、サンドウィッチなどの軽食が入っていた。その他、食事メニューが多数あり、ピザ、フィッシュアンドチップス、ポテト、お菓子と、長時間の乗車でも困らないほど飲食物が販売されていた。このカフェは24時間営業だそうで深夜帯でも購入可能だが乗務している人たちにとってはとても大変そうだなと思った。その後座席に戻りスタッフからディナー、ドリンクはどれにするか聞かれ、その後一時間もしないうちに18時ごろディナーが運ばれてきた。ローストポークかBeef hot potのどちらかだがローストポークを選んだ。他にパン、バジル味のカプレーゼパスタサラダ、デザートに温かいリンゴとアンズのクランブルが一緒に運ばれてきた。飲み物はレモン味のジンジャービールにした。ローストポークは旅行した中で一番美味しい夕食で、メニューに記載されていたアップルクリームソースがおいしいさを引き立てた。今や日本では簡単にきっぷを買って乗ることのできる食事・食堂車付きの寝台列車はないのでとても貴重な体験をすることができた。昼と夜両方飲んだジンジャービールはオーストラリア特有のバンダバーグジンジャービールで甘さもあるが強いしょうがの味がしてとても自分に合った味だった。最初注文するときはどんなものかと心配していたが甘いですかときいたら甘いようなので注文した次第。ディナーではレモン風味を選んだので酸味もありさっぱりとした味だった。とてもいずれまた飲んでみたいと思っている。食べてしばらくした後シャワーを浴びることにした。二つあるうちバリアフリートイレと一緒になっていないほうを使った。夜、レールベッドの乗客はすでに満席状態で、シャワー待機列で混むのかと思ったが全然使われておらず全く濡れていなかったので私が一番初めの利用者だと思った。日本の寝台列車と違うところはシャワーの脱衣場所のどこで靴を脱げばよいかわからないところと、温水を使う制限時間がないことだった。とりあえず靴は扉の真横において利用した。揺れながら浴びるお湯はサンライズのシャワーを思い出す。貰ったアメニティーセットの卵とニラのような色をした石鹸はとても良い香りだった。席に戻るとベッドメイクの時間に入っていて、座席上のボタンを押してスタッフを呼び出した。乗客自身でベッドメイクはできず、スタッフがカギを入れると自動的に背もたれが前に倒れ裏から折りたたまれたベッドが出現する。広げた裏からシーツが出現し底面に挟み込み、棚から布団と枕を取り出してベッドメイクの完成。豪華なうえにハイスペックな設備であった。硬いかと思ったらしっかり柔らかいうえ、小さい囲いによって寝るときは横の視線が遮られるのでよいプライベート空間になった。フルフラットにして寝られることはエコノミーシートとの大きな差である。すべての席のベットメイク完了後、車内は消灯し暗くなった。その後22時半過ぎに小腹が空いたうえ軽食を買ってみたかったのでカフェに行きピザを食べた。注文後オーブンで焼いてくれて値段は9ドルとオーストラリア内にしては安く美味しかった。チーズとハムにトマトソースがかかっているシンプルなものだ。食べた後、歯磨きをして席に戻り寝ようとしたが消灯している車内から夜景を見たかったのでしばらく起きていた。途中大きな駅に停まったのだが到着までの直前、路面電車のような軌道をゆっくりと走っており驚いた。駅では食料が積み込まれ、スタッフが交代している様子が確認できた。長時間の乗務で忙しく乗客の対応に追われたスタッフはとても疲れているように見えた。その後25分遅れで発車した後寝た。ケアンズから乗車し16時間が経過したところだった。
9)長旅を終えブリスベンに到着、130頭のコアラを見てパースへ帰宅〔04/26〕
時刻は朝6時10分、放送とスタッフが他の乗客のベッドを座席に変えている音で目が覚めた。列車は夜とは違い、車輪から高音を鳴らしながら高速で走っている。すぐにスタッフがこちらにきて座席に直しますと言われ、椅子に変形した。放送では詳しくは聞き取れなかったが、「現在所定より早く運行しており、終点ブリスベンには55分早く到着します。」ということはわかった。Googleマップを見ると昨晩はまだまだ先が長かったブリスベンが、もうすぐといった距離で長旅の終わりを感じさせられた。6時45分頃に朝食が運ばれてきて、昨日選択したオムレツとオレンジジュースがパンと共に運ばれてきた。同時にコーヒーのサービスもいただけた。車窓が段々と明るくなっていく中食べるのが面白かった。食べ終わった後、鮮明に覚えているのが直線区間に入り猛加速して160km/h運転をしたことだ。乗る前から高速度で走れることは知っていたがまさか下車が迫ったところでラストスパートを駆けるとは思わなかった。それにこの列車は電車ではなく気動車であるのに高加速で静かに走り驚いたとともに、まるで東北新幹線の大宮を発車したような車窓の流れであった。日本の気動車特急列車の最高速度は最も速いもので130km/hなので人生のなかで最も速い気動車に乗ることができた。その後8時5分頃、ブリスベン駅に55分早着。24時間25分の長旅が終わった。乗る前は体感時間が長いかなと思っていたが全くそんなことはなく、もう降りてしまうのかという気分だった。多分レールベッドの設備が豪華であったうえ、素晴らしいサービスを受けながら安心感と楽しさの両方が続いたからであろう。
ホームに降りたったあと、ホームの待合室でひと休み。本日は旅行最終日で、ブリスベン18時35分発のヴァージン・オーストラリア航空でパースへ帰ることになっていた。夕方までどう過ごそうか迷ったが、るるぶで以前見つけたオーストラリア最大規模のコアラの楽園が気になっていたので再度調べると毎時一本の路線バスがあと10分弱で来るようだったので急いで駅を出た。30分乗車し到着。この動物園の名前は「ローンパイン・コアラサンクチュアリー」というところだ。荷物を無料ロッカーに預けて入場、入場料は59ドルとかなり高め。入場しコアラエリアに行くとコアラの展示場が五つ以上あり、本当にコアラが大量にいて驚いた。130頭もいると知って驚いたが想像以上に広範囲に生息していた。ユーカリの葉を食べているのもいれば、寝ているか、木につかまってじっとしているかのどれであった。動きが少ないので写真を撮りやすかった。コアラを撫でて一緒に撮影する場所があったのでせっかくなので35ドル払って参加した。五歳の子どものコアラで小さくてかわいかった。背中は撫でてよいと言われ、毛が柔らかかった。抱きたかったがどうやら数年前に抱っこすることはできなくなってしまったようだ。私とコアラが写っている写真はスマホとカメラの両方で撮ってもらった。コアラのほかにもワニ、馬、羊、カラフルなインコなどいろいろ見られたが、カンガルーの放し飼いエリアがあり人慣れしたカンガルーにたくさん触れた。ゆったり寝ているか歩いているカンガルーがいて奈良公園の鹿を思い出した。14時を回りミュージアムショップに行った。バスの時間が迫るなか何を買おうか迷っていたが、カンガルーの親子が小さいコアラを背負うぬいぐるみを買った。二種とも園内で触れた動物なのでよい記念になった。Googleマップを見るとバスがすぐ迫っていたので大急ぎでロッカーを開けてもらい荷物を取り出したと同時にバスが来たのでお礼を言って駆け込んだ。幸いなことに忘れ物や落し物は発生しなかった。ブリスベン駅近くで降り、ダイソーがあったので見学し日本にいるような気分に一瞬なった。空港行きの電車まで時間があったので重厚な時計台を持つブリスベン市庁舎を見に行ったが、ちょうどこの日は選挙の投票所として使われていて中には入れなかった。駅から空港行きの電車に乗ったのだが何種類か車種がある中トランスパースのMurdoch駅を通るBシリーズが見えた。色違いではあるがまったく州の離れえたオーストラリア内にて色違いではあるが同形式に遭遇し驚いた。空港まで順調にいくかと思いきや線路内人立ち入りにより途中駅で運休になり後続の列車に案内された。空港線は30分おきなので余計に時間がかかった。動物園を早めに出ていたので空港には航空機出発一時間半前に着けた。手荷物を量ったら合計10.7㎏あり旅行初めより増えていたが自動チェックイン機で入りセキュリティチェックを通った後は荷物の計測が無かったのでそのまま搭乗できてしまった。夕食は搭乗前にフードコートの日本食屋で済ませた。搭乗し窓側に座れたのでブリスベンを見送った。ドリンクサービスは二回あり、コーヒーと紅茶を飲んだ。パースまで5時間45分と長旅、ウトウトしていたら時間がたち残りの一時間はこの特派員レポートの構成をノートに書いた。パースには所定22時20分のところ25分早着したため寮には所定より1時間早く着けた。寮前のバス停に到着すると前代未聞なことにルームメイトと友人が迎えに来てくれて安心感が半端なかった。その後も寝るまで親切にしてくれて大変感謝している。
長旅は無事終わった。初海外での一人旅で、犯罪に合わないかとか列車に乗り遅れないかなど心配事はたくさんあったが何とかやり遂げた。お金はかなりかかったが約15000文字にもなる思い出になったので満足した。